誰もが知っておきたい排泄にまつわる基本とケア
~「コンチネンスサポーター養成研修会」に参加して
その1
これまで、宮原富士子先生の更年期に関するセミナーについてレポートしてきましたが、宮原先生が代表を務めるNPO法人HAPでは、更年期だけでなく女性の健康管理と疾病対策について幅広く支援を行なっています。今回は、その活動の一つである排泄ケアをテーマにした研修会に参加してきました。 排泄とは、排尿と排便のこと。「排泄に問題が起きるのはまだまだ先のこと」と思っている方も多いと思いますが、親や身近な人の介護をする際にも重要なテーマです。
頻尿や尿もれ、下痢、便秘など、排尿や排便に問題があると、どうしてもQOL(生活の質)は低下します。ましてや介護を受けている人が尿や便をもらしてしまったときなどは、介護者に申し訳ない気持ちや自己嫌悪で辛い思いを抱えることになります。排泄がうまくいくかどうは、人の尊厳に関わる問題でもあるのです。
排泄は、日常生活と深く関わっていますから、専門家に任せているだけではフォローしきれないこともあります。そのため介護をする人、またいずれは自分のQOLの維持と尊厳を守るために、誰もが排泄について学んでおくことは大切です。
今回参加した研修会のタイトルは「コンチネンスサポーター養成講座」。「コンチネンス」とは聞きなれない用語ですが、「排泄のコントロールができている状態」を意味し、「コンチネンスサポーター養成講座」は「排泄のコントロールができるようにサポートする人材の養成を目的としています。ただし、内容は一般の人にも有益な情報がたくさん詰まっていました。
研修会では最初に、保健師や看護師、介護支援専門員などの資格をもち、介護の現場で活躍されている梶原敬子先生が排泄のしくみから排泄ケアの具体的方法についてお話されました。続いて宮原先生が泌尿器系の病気の薬について解説。最後に浅草のあやめ診療所副院長の矢澤聰先生が、医師の立場から、患者数の多い泌尿器系の病気や治療法についてお話されました。
このコラムでは今後何回かに分けて、3人の講師の方がお話くださった中から、とくに知っておきたい情報をまとめて、わかりやすくお伝えしていきたいと思います。
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