メノポーズについて学びましょう。
更年期指数でわかること。5段階に評価される。
【更年期障害かどうか 治療すべきかどうか】
短期間に心身両面に多彩な変化が押し寄せる更年期。自覚がほとんどないものから、日常生活に支障をきたすものまで、症状の程度はさまざま。その症状の程度を判断するための簡単な問診票が、ここに掲げた簡略更年期指数(SMI)で、日本人の症状に合わせて作られたものです。合計点から5段階に評価され、更年期障害かどうか、治療をすべきかどうかなどのめやすがわかります。
【卵巣の寿命が尽きると閉経に】
性の多くは40歳を過ぎた頃から卵巣の機能が衰えてきます。50歳前後になると、月経を周期的に起こすための、調和のとれた卵巣での女性ホルモンの産生分泌が行われなくなるために、月経は消失し、閉経となります。
女性ホルモンは閉経後数年で絶対的に不足した状態になります。卵巣からホルモンが出なくなると、下垂体ホルモンである卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)の、血中濃度が高くなり、ほてり、のぼせ・発汗、不眠など、更年期障害といわれる症状の発現につながるのです。
【略更年期指数(SMI)(小山嵩夫による)】
簡略更年期指数(SMI)は、更年期の症状の程度を判断するものです。10項目の症状に応じて点数を入れ、その合計点をもとにチェックします。
症状 | 症状の程度(点) | |||
強 | 中 | 弱 | 無 | |
1.顔がほてる | 10 | 6 | 3 | 0 |
2.汗をかきやすい | 10 | 6 | 3 | 0 |
3.腰や手足が冷えやすい | 14 | 9 | 5 | 0 |
4.息切れ、動悸がする | 12 | 8 | 4 | 0 |
5.寝つきが悪い、または眠りが浅い | 14 | 9 | 5 | 0 |
6.怒りやすく、すぐイライラする | 12 | 8 | 4 | 0 |
7.くよくよしたり、憂うつになることがある | 7 | 5 | 3 | 0 |
8.頭痛、めまい、吐き気がよくある | 7 | 5 | 3 | 0 |
9.疲れやすい | 7 | 4 | 2 | 0 |
10.肩こり、腰痛、手足の痛みがある | 7 | 5 | 3 | 0 |
【判定&解説 (自己採点の結果)】
0~25点 | じょうずに更年期を過ごしていて今のところ問題ありませんが、 年1回の健康診断を受けましょう。 |
26~50点 | バランスのよい食事、適度な運動を行い、無理のないライフスタイルを送り、 更年期障害の予防につとめましょう。 |
51~65点 | 産婦人科または更年期外来、閉経外来を受診し、薬などによる適切な治療、 生活指導、カウンセリングを受けましょう。 |
66~80点 | 長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう。 |
81~100点 | 各科の精密検査を受けましょう。更年期障害のみであった場合は、 産婦人科または更年期外来、閉経外来などで長期の計画的な治療が必要でしょう。 |